花粉観測器は赤ちゃんの丸い顔? シーズン控え千葉で点検作業大詰め 関東の飛散量は「1.4倍くらい」
2023年1月24日 12時00分
丸いお顔に白い肌。おめめをピカリと光らせて—。
千葉県長南町にある旧小学校の廃校舎を利用した施設の一室に、気象情報会社「ウェザーニューズ」(千葉市美浜区)が開発した花粉観測器「ポールンロボ」がズラリと並ぶ。本格的な花粉シーズンを前に、点検作業が大詰めだ。
ポールンロボは花粉の飛散予想や対策などの目的で2005年に誕生し、現在は8代目。「ポールン」は英語で花粉を意味する。
直径15センチの球体。「愛着を持ってもらうため、かわいらしい赤ちゃんの顔の大きさにしました」(広報担当者)。口の隙間から吸った空気にレーザーを当てて花粉データを計測。目に組み込まれたLEDライトが白や青など5段階に変わり飛散量を知らせる。
今シーズンは全国1000カ所の事業所や家庭の軒先につるされ、データを1分ごとに本社へ自動送信。データはその後、分析に活用されたり、スマホアプリなどに実況値として公開される。
作業は「長南集学校」と名付けられた地域の交流施設で行われている。かつての教室でスタッフが1台ずつセンサーをチェック。互いの「顔」に目の光が反射して、真珠のように輝く。
広報担当者は「関東地方の飛散量は昨シーズンの1.4倍くらい。お出かけにデータを役立てて」と話す。(写真と文?戸上航一)
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